Good News For People Who Love Bad News

LIVEの感想とか読んだ本のアウトプット場所 評価基準(★5 一生残しておく、★4 おすすめできる、★3 面白い点はある、★2 印象に残らない、★1 オススメできない)

Amazon Echoを活かすためにスマートリモコン手に入れよう

 とりあえずAmazon Echoを買ったはいいが、いまいち活かせていない。

Echo 第2世代 - スマートスピーカー with Alexa、チャコール

Echo 第2世代 - スマートスピーカー with Alexa、チャコール

 

やっぱり家の家電と連携できていないことが問題みたい。 

 

そこで、リモコン操作をEchoから行えるこいつを買ってみようと思う。

 

リモコンがない家電はだめなので、こたつが操作出来ない。

これを解決するために、リモコン付きのコンセントを合わせて手に入れる。 

なお、wifiのみのコンセントは使えないらしいので、リモコンタイプのものである必要がある。

電機器具専用 リモコンコンセント [品番]07-8251 OCR-05W

電機器具専用 リモコンコンセント [品番]07-8251 OCR-05W

 

 

これで、家を出るときにEchoへ一声かければ、エアコン・テレビ・照明・こたつを一気にOFFへできるはずだ。

Radiohead「A Moon Shaped Pool」

A MOON SHAPED POOL

A MOON SHAPED POOL

 

 毎年様々な方法で来日するThom Yorkeだが、今年はRadiohead名義でSummerSonicへ出演する。

そこで、今年発売の新作「A Moon Shaped Pool」の曲を織り交ぜるだろうが、これのアルバムはライブ映えするのであろうか。

 

1曲目の「Burn the Witch」は大丈夫だろうが、2曲目の「Daydreaming」は完全に聴き入るモードに入ってしまうだろう。

以降は、以前からその傾向があったエレクトロニカアンビエントの様相が続く。

しかし、以前まではエレクトロニカアンビエントに寄っていた気がするが、今作では両者がとてもいいバランスで融合している。

そこに入るThom Yorkeの声がさらにその空間を確固たるものにする。

 

正直、Radioheadのここ10年の音楽性は万人受けしないと思っているのだが、世界でも日本でも人気が高いのがよくわからない。

しかし、ここ10年のRadioheadのアルバムの中で最もよく聞いている。

あー、Radioheadはよくわからない。

でも、SummerSonicは楽しみだし、絶対に観に行く。

 

評価:★★★★(おすすめできる)

フジロック2016雑感(三日目&その他雑感)

7/24

11:00~12:00 MARK ERNESTUS' NDAGGA RHYTHM FORCE @ Green

フジお得意の民族音楽枠のアフリカンビート。
弦楽器よりも打楽器が主の構成、とにかくビートを浴びせ倒す。
そこに骸骨みたいに細い姉ちゃんの呪術的なダンスが加わり完成する。
木陰の下で何も考えずに聞いていると魂が飛び出そうになった。


13:10~14:00 DEAFHEAVEN @ White

Whiteにたまにぶっこまれるメタル・ハードコア枠担当。
しかし、Black Metalを真っ昼間に持ってくるのは暴挙かと思う。
まあ、彼らはPOST ROCKやShoegazerの要素もあるからいいか。
肉弾戦担当セキュリティが並ぶ中、ヴォーカルが煽り、サークルモッシュが起こり盛大な砂嵐が発生する。
過ぎた後に額から大出血していた兄ちゃんは大丈夫だっただろうか。
このヴォーカルが中々いい動きをして客を煽ったり、聴かせる部分では指揮者の真似事をしたりとナルシズムにあふれていた。




14:10~15:10 はちみつぱい  @ Heaven

鈴木慶一御大率いるはちみつぱいを70年代フォーク・ロックバンドという前情報で観に行った。
そしてたら、永遠と続くジャムセッションから超絶サイケサウンドに移行して、熟年の凄みを魅せつけた。
終盤には本来のフォーク・ロックや日本語ロック的な部分も出てきたがこれはこれでいい。
最後の煙草路地を皆で楽しく合唱して終了。




16:30~17:30 白崎映美&東北6県ろ~るショー!! @ Orenge

Orenge跡地が屋根付き休憩所になり、その横に小さいステージが併設された。
空き時間は素人参加イベントをやっていた。
謎のおばさんがスキャットをループマシンを駆使して重ねていく一芸が中々のものだった。

上々颱風の白崎映美が東北の祭りとちんどん屋を合成したユニットで登場した。
さすが芸歴30年は伊達ではなく、客をいじり方も巻き込み方もトークも最強である。
山車に踊り子ちんどん屋、祭り囃子と管楽器、ロックサンドが混じりあう楽曲は日本ならでは。
もうチョット土着性の強いオリジナル曲を増やしてHeavenで観たかった。


18:10~19:00 BABYMETAL @ White

本来ならThe Avalanches→JACK GARRATTというコースだったのだが、キャンセルのため奥地に行ったのが運の尽き。
BABYMETALによって入場規制がかかり、グリーン方面へ向かうのは困難だっためとどまることにする。
まあ、ショウビズですな。
フジで観るものではないが、よくできてはいる。
ちょっと巨大なサークルモッシュWODに期待していたが、端のほうだったため観れなかった。

20:00~21:00 Explosions In The Sky @ White

客が一気にレッチリへと向かったので、これ幸いと最前列をゲット。
そしたら、横に隣のテントの青年がいたのでこれ幸いと音楽談義で時間を潰した。
4年前に観た日が落ちる瞬間の爆発が思い起こされ期待が高まる。
始まりの一閃したギターの音が聞こえただけでもう至福である。
彼らの曲は1曲の中で静と動が作られているため、感動が何回も沸き起こる。
そして、最後のThe Only Moment We Are Aloneに集約される。
丁寧に積み重ねていき、最後のブレイクでの大轟音、そしてギロチンの様に訪れる終わりで昇天する。




21:00~22:30 RED HOT CHILI PEPPERS @ Green

Explosions In The Skyが定刻より5分以上早く終わってしまったので、開始に間に合うと考えGreenへ向かった。
正直時間がかぶっていなければKAMASI WASHINGTONを観に行く予定だった。
評判がすこぶるよかったので30分だけでも観に行けば良かった。

以前サマソニで観たレッチリはギターが交代したばかりで、息があっていなくイマイチだった。
それからだいぶ経っているので今回はすっかり馴染んでいた。
全体的に前回観た時よりも良かったが3日間のなかで一番PAとの相性が悪かったと思う。
イマイチ音に迫力が無かった。
それでも楽器隊のアンサンブルは唯一無二だし、知っている曲が多いから盛り上がる。
ちょっと歌ものが多く、アンソニーの調子もそこまでも無かった。
セットリストも直前に韓国で演ったモノのほうが良かったな。



22:40~23:40 BATTLES @ White

ますます変態マスロック度が高くなるBATTLES。
もちろんシンバルの位置も高くなる。
一番好きなEP C / B EPからの曲が多かったのでセトリは過去最高。
5年前に3人編成になった直後の演奏も観ているがその時とは雲泥の差の完成度だ。
Atlas、Summer Simmer、HI/LO、The Yabbaの流れは素晴らしすぎた。

これで〆るのがふさわしいと思い、電気グルーヴはまたしても観ないで終わった。


一瞬だけ雨が降ったが雨具が無くても耐えられる程度だった。
この日ややや雲が少なく日差しが強かった。
そして、なんといっても人が多かった。
レッチリに過去最高の人を集めようとしたタイムテーブルを組みやがった。
グリーンの混雑は過去最高で後方通路前までの椅子は撤去されていた。


その他雑感

・スイカ対応店が公式だけではなくかなりの店で使えて便利、来年は2万円ぐらいチャージしていこう
・オアシスの橋が復活、超重要
・アーティストグッツが場外のオフィシャルの隣へ移動、元の位置にはトイレ設置
・ホワイトのトイレが増設
・レッドの屋根が高くなる、その分横から雨が入りやすくなった
・レッドの左右に演出装置追加
PAが全体的に変更されていて、音が良くなっていた、特にレッド
・入場ゲートがICチップで自動化、リストバンドを事前に郵送、これは超効率的
・オレンジ跡地が巨大な屋根付き休憩所

フジロック2016雑感(二日目)

7/23

11:30~12:20 Upendra and friends plus Mr. Sunil and Sabin  @ Avalon

朝早くから会場入りしてAvalonのハンモックでウトウトしていると、笛の音が聞こえてくる。
二日目のトップはネパール音楽から始まる。
笛や馬頭琴のような民族楽器をふんだんに使った、ヒマラヤ山脈のように雄大かつ穏やかな民族音楽である。
惜しむべきはメインのメロディがキーボードだったこと。

12:30~13:10 TOM ODELL @ Green

フジでシンガーソングライター系はほとんど聞くことはない。
この時もTHE ALBUM LEAFがRedでやるからそのつなぎのつもりだった。
これが思った以上に素晴らしかった。
ピアノに座っているからしっとりした曲中心だと思ったら、曲の途中からボルテージを上げてくる。
というか、歌の上手さと相まってその上げ方が非常に効果的だった。
曲調も様々でポップなものからグランジ的なアレンジのものまで多彩で飽きがこない。
最後まで聞きたかったけど後ろ髪を引かれながらRedへ向かう。

13:20~14:10 THE ALBUM LEAF @ Red

4人編成なのだが、電子機材の力を借りて人数以上の音の広がりを魅せてくれた。
ヴァイオリンのおじいちゃんが佇まいも音の入れ方も渋くて好印象。
今回のフジはPOST ROCKが多いが彼らが一番エレクトロニカ寄りの要素を持っているというのが特徴だ。
綺麗なメロディと音の柔らかさからすごく幸せな気持ちになれた50分だった。

この後に、MAN WITH A MISSIONを横目に在日ファンクを2曲だけ観てきた。


15:30~16:30 TRAVIS @ Green

前回は2014年のフジで観ている。
今回はフジの20週年とTRAVISの結成20週年、そしてこの日はFran Healyの誕生日ということもあり、会場には幸せ空間が広がっていた。
バンド側も本当に楽しそうに演奏していたので、過去2回よりも良かった。
TRAVISBelle & Sebastianのライブはいつ観ても本当に幸せになれる。


17:20~18:20 WILCO @ Green

CDで聞いてイマイチピンと来ていないWilcoだが、ライブの評判が非常にいいので一度観てみることにした。
これが大正解、派手ではないけどかっこ良くロックしているバンドだ。
FacesやThe Waterboys以来久しぶりにこの手のでゾクッときた。



この後30分待ちのトイレの間にクロマニヨンズを聞きつつ、絶望的に混んでいる様子を見に行ったら中から数人セキュリティに運び出されるレベルの混雑。
横からマーシーヒロトをちら見して良しとする。


19:30~19:55 BECK @ Green

ライブはいまいちという噂を聞いており、そこまでファンでもないが初めてなのでとりあえず観た。
そしたら黒い革ジャンをスタイリッシュに着こなした粋な姿で登場。
3曲目にいきなりLoserをぶっこんでくる攻めの姿勢。
ブルース的な渋さやハードロック的な重さもある曲もあるのだが、全てがBeckの肩の力の抜けた声でポップにまとまり聴きやすい。
David BowieやPrinceのカヴァーもアンコールで演ったらしいのだが、泣く泣く移動。
これは最後まで観たかった。


20:10~21:10 TORTOISE @ White

今年はPOST ROCK祭りなのでこっちを選ばざるを得なかった。
2台のドラムを囲うようにセットされた楽器群から、メンバーが入れ替わり立ち替わりで音を重ねていく。
重い音ではなくプログレエレクトロニカの要素をもたせたミニマリズムに大量の遊び心、大人たちの楽しい遊びの音である。
ポストロックいったら轟音や繊細な音を思い浮かべるだろうが、先駆者たちはまだ別の道を進んでいた。
しかし、これは紛れも無くポストロックとしか形容できない音であった。




22:10~23:30 SQUAREPUSHER @ White

音によるレイプ、音圧がすごかった。
かっこ良すぎるのだが、キメの連続過ぎて胃もたれがしてくるレベル。
この時間だから1時間以上はかなりきつかった。
曲の合間がぶつ切りなのもいまいち。
ただし、脳みそには深々と刻まれた。




この日も雨はふらずほとんど曇天で涼しかった。
朝は隣の一人用テントにいた青年がPOST ROCK好きだったので話が弾む。
最大キャパの4万に入っていたようだが、メインどころを外してたためかそこまでの混雑には遭遇しなかった。
トイレの30分待は除く。
この日は観ようと思っていたものが計画通りに観れて、後悔も少なかった。
BECKの評判がすこぶる良かったけど、TORTOISEも最高だったのでしょうがない。

フジロック2016雑感(前夜祭~一日目)

2010年から通って7年目、全て3日間通えているのは僥倖だろう。
今回は残念ながら同行者がいなく、現地で知り合いはいるがほぼ一人での行動となった。
テント担いで一人で山登りである。

前夜祭

20:25~20:50 CON BRIO

TRAVISとかぶっていたため一切観る予定のなかったCON BRIOが先陣をきった。
これが素晴らしい。パフォーマンスであった。
Prince直系の楽しげなファンクでボーカルが伸びのある歌声とキレの良い動きで客を煽る。
客もそれに呼応して盛り上がっていた。
先陣としては過去最高だったと思う。


22:45~23:10 NON STOP PUNK

最初なんだこれと思っていたら、開始前に奥田民生浅井健一甲本ヒロトによるPUNKカバーバンドと聞いて大興奮。
なんだこの組み合わせというのが先に来たが、誰が何やるのか非常に楽しみ。
奥田民生The ClashのShould I Stay or Should I Go。
浅井健一The ClashのBrand New CadillacとStray Catsとらしい選曲。
ヒロトはThe Stooges。
そして全員並んでBlitzkrieg Bopで〆。
3人が並んでいる姿は圧巻だった。


7/22

11:00~11:30 BOREDOMS @ Green

初日のトップバッターがここ3年ROUTE 17 Rock'n'Roll ORCHESTRAだったが今年はBOREDOMSと攻めに攻めてきた。
過去2回見たのはドラム6台で山塚アイを囲むスタイルだったが、今回は謎楽器群呪術ノイズで観客を総置いてきぼりにしていた。
ネジ式の長い鉄棒を張り巡らし、それを金属棒でこすったり叩いて緊張感を高めていく。
そこへカオスパッドとスピーカーの集合体のような謎楽器をかぶせていった。
惜しむべきはLA GOSSA SORDAとかぶっていたため盛り上がってきたところで移動しなければいけなかったことだ。

11:40~12:30 LA GOSSA SORDA @ White

BOREDOMSを抜けて来たがその甲斐はあった。
スペイン産スカ・レゲエロックバレンシア風味、ヴォーカル3人にバレンシア木管楽器ドルサイーナを含めた楽器陣7名という構成で17年のキャリアを持つ。
帰宅後知ったのだが、フジロックが最後の公演で解散するとのこと。
そのためかパフォーマンスに気合が入っていた。
フジの民族系はほんとに質がいいのでぜひオレンジを復活させて欲しい。

12:40~13:00 The End @ Orenge

遠藤ミチロウが見たい一心で行った。
前半にスターリンの曲も演ったようだが、到着後はDoorsの楽曲のみだった。
全て日本語詩にしていたが、圧巻だったのはバンド名にもなっているThe End。
彼の声質は怒りを増幅させ、訴えてくる。

13:50~14:40 LITTLE CREATURES @ Heaven

イカ天バンド貴重な生き残りを見に行ったが、気持ち良すぎて大半寝てしまった。

15:50~16:10 COURTNEY BARNETT @ Red

Patti Smithの再来と思わせる佇まいと歌声は存在感抜群。
サウンドも思ったよりダイナミズムがあった。
悲しいかな冒頭3曲で移動。
機会があればもう一度見たい。

16:30~17:10 遠藤ミチロウ @ Avalon

本日2度めのミチロウ。
1曲目からセックス連呼し、MCでフジロックに政治を持ち込むなという意見があったのでセックスを持ち込みましたと発言。
そして、政治家批判の曲、原発、福島、原爆と過激でストレートな曲を連発する。
アコギ一本と彼の声だけで十分に訴えるものがある。
スターリン時代の曲はお母さんいい加減あなたの顔は忘れてしまいました。
流石である。




17:20~18:10 JUMP WITH JOEY @ Heaven

前のミチロウのインパクトを引きずっていたためか、全然記憶にない・・・

18:50~20:00 JAMES BLAKE @ Green

まだ20代なのに円熟した音楽空間を作り出す天才である。
真髄は間のとり方と音の配置。
じっくりと噛み締めながら味わうのが至高。
ただ、どうしても静の曲が多いため単調に感じる人もいるだろう。




21:00~22:30 SIGUR RÓS @ Green

ヨンシーの声とヴァイオリン奏法の組み合わせは唯一無二である。
背景映像とセットの組み合わせの視覚効果も相乗効果を引き起こした。
静動の切り替え落差がもっとあると好みだが、空間の連続性を感じるのでそこはSIGUR RÓSの特徴としておこう。




22:40~23:40 DISCLOSURE @ White

数年前にフジで聞いた時より確実に良くなっていた。
展開が小気味良くパターンと切り替えの上手さが際立った。
生楽器が多くなっていてそこがダイナミズムを生み出していたと思う。




朝から薄い雲に覆わてていたため、気温が上がらず日焼けにもならない。
こんな快適な天候は通い始めて7年目だが1,2日しか記憶に無い。
その代わり、夜は防寒着がないときつかった。
薄いダウンを持って行ってよかった。
3日間の中で1番動員が少なかったが、それでも例年並みぐらいだったので上手く動けば不便はなかった。

2015年のアルバム10枚

Amorphis / Under the Red Cloud

Florence + The Machine / How Big How Blue How Beautiful

Godspeed You! Black Emperor / Asunder,Sweet and Other Distress

Grimes / Art Angels

Jamie xx / In Colour

Korpiklaani / Noita

Mew / + -

Tame Impala / Currents

The Waterboys / Modern Blues

志方あきこ / をかし

King Crimson 2015/12/8 @ 渋谷Orchard Hall

King Crimsonを初めて聞いたのは中学1年の頃だ。
それから私の音楽史のTOP3内に居座り続けている。

一度は生で観たい。
しかし、2003年を最後に来日することは無く、Robert Fripp御大は音楽活動からの引退を宣言した。

だが、2014年に突如活動を再開し、来日公演が決まってしまった。
しかも初期の頃のメンバーであるMel Collinsが40年ぶりに参加しているためか、今までほとんどやらなかった1970年代の曲を中心としたセットリストである。
行かない理由が見つからない。

人生で一番ウキウキしながら会場へ向かった。
残念なことに席は1階の31列と後ろのほうだが、音のバランスは良かった。

さて、King Crimsonと言えば21st Century Schizoid Manだが、以外なことに日本では一度も演っていないのである。
しかし、今回のツアーでは本編かアンコールのラストで演っているので安心して構えていられる。
※観客の態度に腹を立ててアンコールをやらなかったパリ公演は除く。

定時を10分強過ぎてから、2ndからPeace-A Beginningでスタート。
前日とは異なり、今回のヴォーカルJakko Jakszykの独唱だが、中々にうまい。

これは前奏のようなもので、さてここからが本編だと姿勢を正したら、聞き慣れたノイズが聞こえてくるではないか!
まさかの初っ端から21st Century Schizoid Manである。
これにはやられた、心の用意ができていないところに奇襲をかけられ精神異常になってしまったぜ。
今回のツアーでこのような曲順だったことはない。
予習していたことが相乗効果をもたらした。

この衝撃を他のバンドに例えるならば、Radioheadのライブで1曲目からCREEP、しかもサビのギターのガコガッコというギターリフから始まったようなものである。

さて肝心の曲だが、今回はトリプルドラム(※一人キーボード兼)とサキソフォンが加わっているのが大きな特徴である。
そのため、ジャズのような即興性と緊張感が増していた。
ドラムも音数を増すためではなく、きちんと役割分担がなされた綿密な演奏である。
御大のギターは全面には出てこないけど、奇妙で独創的な音を鳴らし続けている。
ああ、最高だ。
この時点で既に絶頂を迎えていたが、そこからまたしても1stのEpitaphへ続き完全に昇天した。

そこからは新曲や近年の曲が続き、魂が戻った頃に初期の最終作からOne More Red Nightmareである。
個人的に好きな曲であり、前日やらなかったことから感動も倍増した。

そこからアンコール前のラストまで70年代の曲で占められた。
前日からSailor's Taleが追加されていたが、これは今回の楽器構成だと魅力が増す素晴らしい選曲だと思っている。

そして、本編の最後はStarless、21st Century Schizoid Manと並ぶKing Crimsonの至宝である。
メロトロンの調べと共に歌い上げられていきながら、徐々に緊張感が増していく。
中盤のタメのパートで、この日一度も変わらなかった照明が赤く変わっていく。
そして、弾け転調した。
最高の流れである。

鳴り止まない拍手によってアンコールへ繋がる。
そこで、1stからThe Court Of The Crimson Kingをやられては無条件降伏です。
今までの来日で1曲も演っていない1stから3曲も披露する大盤振る舞いである。
最後はLarks' Tongues In Aspic, Part 2で盛大なまとめを行った。

ツアー自体の演目が超絶最強な今回だが、その中でも曲順がサプライズだったこの日は脳裏、鼓膜、心、眼球、全てに焼き付くことになった。