蜈蚣Melibe「この世界には有機人形がいる」
2014年発売。
鬼才蜈蚣Melibeのライフワーク、バージェスの乙女たちシリーズに連なる新作。
実に15年ぶりである。
人間を遺伝子改良して作られた有機人形による淫靡で性的な物語。
身体改変マゾヒズムユートピア(ディストピア)ものとしては家畜人ヤプーを思い浮かべるが、発想の突飛姓と性的な要素が強い。
昔は漫画界の極北、COMICフラミンゴで連載され、3巻目はAmazonで電子書籍化する際に内部規定に引っかかる程の過激ぶりである。
それが、成年コミック扱いではなく一般扱いになったのだから驚きだ。
氏賀Y太の新作が出たこともあり、最近はグロ関係の規制がやや緩くなったのだろうか。
エロ関係の修正はコアマガジンの件があってから強いままだが。
さて、「この世界には有機人形がいる」が含まれるバージェスの乙女たちシリーズとの出会いだが、二階堂奥歯の日記「八本脚の蝶」で盲目的に数度に渡って紹介されていたからだ。
二階堂奥歯は国書刊行会の編集者であり、20代なかばで自殺した。
今もWeb上に残る彼女の日記は以下。
正直人にすすめられる作品では無いが、マゾヒズム作品の極北として脳髄へ痛烈に響いてくる。